血液で炎症性腸疾患を診断=患者負担軽減へ道―慶大など

血液中のアミノ酸濃度の変化などから、難病の炎症性腸疾患(IBD)を診断する方法を慶応大医学部消化器内科の久松理一専任講師らのグループが発見し、1日までに米オンライン科学誌プロスワンに発表した。同講師は「内視鏡X線による検査と比べて、患者の負担軽減が期待できる」としている。
 久松講師によると、IBDは大腸などに慢性の炎症が起き血便や下痢などの症状が出る潰瘍性大腸炎と、発熱や体重減少をもたらすクローン病に分類される。20〜30代で発症する例が多く、国内では潰瘍性大腸炎患者が約13万人、クローン病患者は約3万人に上る。いずれも原因は未解明で、根本的な治療法は確立されていないという。
 久松講師らは、IBD患者の血中アミノ酸濃度が、健康な人と比較して低下したり、バランスが崩れたりしていることを発見。同濃度を用いた指標を作成し、健康な人と比べることで患者の状態を判別することに成功した。
 久松講師は「今回の研究で得られた知見を応用すれば、患者の適切な診断にもつながる」と話している。












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